新盆について
新盆とは
人が亡くなって四十九日の忌明け後、初めて迎えるお盆のことを「新盆(にいぼん・しんぼん・あらぼん)」もしくは「初盆(はつぼん)」と言います。なぜ四十九日忌明け後かと言いますと、一般的に四十九日までは中陰といって故人はまだ「あの世」にはいっていないのです。つまり忌明けを迎える前にお盆を迎えた場合は、翌年が「新盆」ということになります。
新盆の流れ・準備
お寺さんへの連絡
新盆の法要をされる場合まずお寺さんのご都合をお尋ねします。この時期お寺さんも忙しく盆時期を外れて新盆法要を執り行う事がございますが、あまり気にせずに執り行ってください。また、お寺さんへの御礼は地域的なこともございますが5,000円から10,000円程度(別途お車代など)が一般的です。
参列者への伝達
新盆は、普段迎えるお盆より丁寧に行いたいものです。従いまして親族などに連絡をし出席していただく事が多いです。 出席人数が把握できましたら、会食の手配や引き物(返礼品)のお手配などをいたしましょう。
盆かざりの準備
一般的には、お盆前日十二日までにお墓や仏壇を清掃して「精霊棚」(盆棚・霊棚・先祖棚・たままつり棚)、つまり先祖の精霊をお迎えする棚のおかざりの準備に入ります 精霊棚を設けての場合は、仏壇の前に台を置き白布もしくはマコモ(ござ)を敷きお仏壇の仏具を出してあげ、生花、果物などのお供え物、霊供膳(仏膳)などを供えます。また、「新盆」の場合は柄付提灯とは別に「白提灯」を飾ります。地域によっては提灯を親戚が贈る場合や、最近では「提灯代」として現金を贈る場合もあります。
精霊棚お飾り例
盆までに用意するもの
お飾りに関してキュウリの馬、ナスの牛(現在はワラ製のものが多い)、迎え火、送り火などで使用する焙烙皿(ほうろくざら)やおがらなどです。
キュウリは馬の例えで、お盆のときにご先祖様が少しでも早く迎えられるようにとの願いを表現しています。ナスは牛を表現し、お盆が終わってご先祖様にのんびりと帰っていただきたいを表現しております。
迎え火
七月/八月の十三日夕刻に軒先などで焙烙皿(ほうろくざら)の上にオガラを燃やしご先祖様をお迎えします。この時ご家族皆様にて行う事をおすすめいたします。
新盆の法要
新盆の法要は僧侶がお経を読んでいただけます。この時期は僧侶も大変忙しいのでお経が済んだ後あまり引き止めないようにいたしましょう。また、法要終了後 親族にて会食をされるケースが多いです。
送り火
七月/八月の十六日夕刻、迎え火同様に軒先などで焙烙皿(ほうろくざら)の上にオガラを燃やしご先祖様をあの世にお送りします。
※住宅事情によって実際に火を焚くことが出来ない場合、盆提灯に電気で明りを灯したり消したりして、迎え火・送り火の変りとすることもあります。